• 国際ロータリー第2660地区 大阪イブニングロータリークラブ

日 時:2005年11月17日(木)
行き先:八幡市立松花堂、京都市市民防災センター
参加者:会員12名、ゲスト3名、青少年交換学生2名、事務局2名

職業奉仕・親睦、共に原点は先ず健康から始まります。しかし、十二分な心構えや健康体であっても突然押し寄せてくる人災や天災があります。『その時貴方はどうしますか?』の問に対して、心構えの一助とも考え、11月17日、職業奉仕と親睦委員会の共催で移動例会をお願いし、京都市市民防災センターと八幡市立松花堂を訪ねました。会員、家族含め19名の参加を得られました事に先ず御礼を申し上げます。

防災センターでの地震の体験では震度2から7の烈震迄を建物、家具等の動きに対応する避難方法や電気、ガス等の消火、停止を体験。台風では風速31m/sでの風洞実験に依る体験。火災では出火時の重要な初期消火の方法とポイントの体験を、実際に水の入った消火器を使っての模擬体験。また、出火後の火災に依る煙の挙動と煙の中での避難体験では、避難時の姿勢や避難口誘導灯の見方を教わり、実施体験。
実際のビル火災では自動火災報知設備のケタタマシイベルが鳴り、台風や地震でも物が倒れ、飛散し、崩れ落ちる等、想像もしなかった事態が至る所で起こります。常に冷静な落ち着きと非常時に対処する心構えが必要な事と同時に、皆さんの生命や財産を守る建物の内装や諸設備を整える事の他、絶えず充分な機能を果たせる日常のメンテナンスの大切さがお解かり頂けた事と思います。火災での避難中に誘導灯の電球切れやバッテリー切れが生じた時には、全く逃げ場を失い、そのうちフラッシュオーバーに依る発火で立ち所に酸素不足に陥り生命が絶たれます。初めて使用する建物内だけでなく、毎日生活する職場やご家庭でも用心するに越した事はありません。

防災体験の前に京都洛南の名所、八幡市立の松花堂庭園・松花堂美術館を訪ね、日本文化の再認識をして頂きました。当日は素晴らしい秋晴れに恵まれ、松花堂弁当の発祥の地で優美な庭園を散策、庭園内には季節的に極一部分しか見る事はできなかったものの200種類に及ぶ椿や鳳凰竹・女竹・黒竹・寒竹、水戸黄門でお馴染みの亀甲竹、孟宗竹、淡竹、寒山竹。節と節の間がグリーンと黄色の交互になった金明孟宗竹・唐竹・真竹・オカメ笹等、40種類の竹林に茶席が配置され、枝松明垣、萩穂垣、寒竹あやめ垣、萩小松明垣、萩光悦垣、竹枝穂垣等14種類の垣根組みが庭園や茶室に添って配置され、一段と風雅な佇まいを見せ宗旦好の梅隠席や松隠席。松花堂昭乗がこよなく愛した2帖小間の茶席『松花堂』、江戸前期の茶人・小堀遠舟の閑雲軒の再現、真・行・草の天井と突上げ窓、連子窓、見事な琵琶床、貴人口を配した竹隠席。水琴窟の音色も心を和ませる日本の文化。園内の松花堂美術館での昭乗の書と画が共に400年近い時空を超えて、この地に残っている事は素晴らしく、静寂と躍動ある筆致は見る人にとって見飽きる事なく幽玄の世界へ引き付ける静かな魅力を放った感がありました。
引続き、松花堂吉兆での食事やバス中でのお互いの談話は例会では見られない雰囲気に包まれ、楽しい一日になった様に思います。

各々の職業人・建物、造園、食事、ロータリアンも含め全ての専門職意識に美意識の付加価値がプラスされてこそ、素晴らしい社会と文化が形成される源であると考えます。
フレンドシップ(Friend Ship)と共にフェローシップ(Fellow Ship)を併せ持つロータリアンとして私達のクラブが発展する事を期待します。